YubiKey 5Ciを破壊してみた

こんにちは。YubiKeyを壊すことが検証だと思っている、SCSK Yubico技術チームです。

FIDO以外の多種の認証プロトコルに対応するYubiKey 5シリーズには、コネクタ形状やサイズに応じて複数のタイプがラインナップされております。

なかでも一見して特徴的なモデルがUSB-CとLightningのデュアルコネクタを採用した、YubiKey 5 Ciです。

しかし5Ciのニーズは過去のものになりつつあります。

iPadの販売モデルは既にUSB-Cで、iPhoneも15でUSB-Cに移行しました。そもそもiPhoneではNFCの非接触通信ができるので、わざわざLightningコネクタを持つYubiKey 5Ciを利用する必要がありません。

更には「キーチェーン穴が真ん中にあって使いづらい」「キーチェーン穴のところから折れてしまう」などの不評を買っている、少し可哀想なモデルとなっております。

筆者も正直申し上げて、キーホルダーにYubiKeyの真ん中を通しても収まりが悪くて使いづらいと思います。

とりあえず破壊してみる

検証の第一歩は破壊から。
まずは風評通りYubiKey 5Ciが折れてしまうのか、手で折って曲げてみます。

見事に折れました。男性の腕力なら折れるかな?という感じの強度だと思います。

キーチェーン穴の中間、本体の最も強度が弱そうな部分と、Lightningコネクタの根元で折れました。

ちなみにYubiKey 5シリーズの他モデルはそう簡単には折れません。やはり本体幅が細い上に中心に穴が開いている5Ciは、折り曲げ強度的に他モデルに劣るようです。

念のため動作確認

さすがに真っ二つに折れたYubiKeyは壊れたものと思いますが、それを確認するまで検証は終わりません。

USB-Cコネクタ側をPCに挿してYubico Authenticatorでの反応を確認します。

こ、こいつ、動くぞ?

すみません、取り乱しました。問題なく認識されてしまい、小さいですがしっかりLEDも光っています。

念のためEntraIDの多要素認証用セキュリティキーとして登録してみましたが、これも問題なく登録でき、金属部のタッチセンサーも正常に機能しています。Lightningなんて飾りだったのか?

まとめ

検証の結果、YubiKey 5Ciの本体はキーチェーン穴からUSB-Cコネクタ側にあり、穴の反対側は単にLightningコネクタがあるだけで、そちら側が無くてもUSB-Cで正常に動作してしまいました。

壊してみたけれど、壊れていなかった。そう言うしかない状況です。

もちろんLightning接続機能は失われてしまいますので、Lightningでの常用が前提のユーザーにとっては、壊れてしまったという状況なのは間違いありません。

弊社と致しましては、このように破損したYubiKey 5Ciの動作保証はできかねますので、代替品をお買い求め頂きたいのですが、もしかしたらUSB-Cではそのまま使い続けられるかもしれません。

YubiKeyをご利用になる上で物理的な強度が気になる方は、どうしてもLightningが必要という訳でなければ、5Ci以外のモデルをご検討ください。

かなり頑丈なモデルがあります。

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